MRI検査の結果ではマンモグラフィの所見よりも癌が広がっているかもしれないということが判明。
細胞診の結果次第で乳房全摘か温存かが決定することになりました。
手術方法より先に手術日が決まった
がんが広範囲にある疑いがあり、手術も1か月以内になることが確実になったことから、私は会社に初めて癌であることと手術と入院をするため最低1か月お休みをする旨を伝えました。
会社に伝える=私が癌になってしまったことを公にするということ。
改めて自分は乳がん患者なんだなと実感した瞬間でもありました。
会社はデスクを空けて置き、もし出社することが難しいということならば、クラウドで自宅のパソコンで仕事をすればいいと言ってくれました。
WEBの仕事をしているので、パソコン一台あれば全国どこからでも仕事ができるので、こうした配慮は入院する身になると本当にこの仕事をやっていてよかったなと感じました。
会社に病気であることを告げてから、仕事中に私の携帯にS病院から着信。
病院から電話がかかってくるなんて・・・めちゃイヤな予感・・・。
電話は、手術の日程が決まったという内容でした。
「全摘か温存かも決まっていないのに・・・私の病気はそんなに悪いの??」
と身震いをするような恐怖に襲われました。
電話で「全摘出」を告げられる
仕事から帰ってきたときに、またS病院から着信。
看護師さんから「これからS先生に代わりますね」と。
2日後に診察なのに、なんで先生から電話がかかってくるんだろう。
まさか・・・病状がかなり深刻なの?と背中が凍るような恐怖に襲われました。
「細胞診の結果なんだけど、やはり悪性だったので、全摘になってしまいます」
・・・・全摘。
「・・・・でどうされますか?」
と畳み掛けるように聞いてくるので
「・・・ちょっと考えさせてください」
と電話を切りました。
私、おっぱいがなくなっちゃうんだ・・・。
そんな時母親から電話が。親だからなのか何か感じ取ったかもしれません。
「私・・・全摘なんだって・・・」
すぐに母が駆けつけて、(実家は車で5分)初めて私は親の前で大きい声で大泣きしてしまいました。たぶん人生初。
普段から感情をめったに表さないし、身内の前で決して涙を流すことはなかった。
でもあまりのショックに抑えていた感情が爆発してしまいました。
小6の娘にもきっと聞こえていたはず。
正直がんの告知よりも乳房全摘と言われた時の方がショックが大きかったです。
女にとってシンボルであるバストを失くすということがものすごくショックで・・・。
でも女であるより、私は母親。
子供が成人になるまではせめて生きていたいし、死ぬわけにはいかない。
乳癌での全摘出は苦渋の決断でした。
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全摘と部分切除とのボーダーラインとは?
乳癌の手術療法では、乳房部分切除術と乳房切除術(全摘)の2通りあります。
私のようにしこりがない非浸潤癌でも全摘になることもあります。
乳房切除術が適応になるケース
- しこりが3cm以上
- 術前薬物療法を行ってもがんが小さくならない
- しこりが小さくても離れた場所に複数ある
- 0期でもがんの広がりが大きい
- 手術後、放射線療法が行えない
- 本人が希望している
手術方法を判断するときの要素は、術後の整容性や患者の考えやがんの広がり方などがあります。
私の伯母は乳がん患者だったのですが、部分切除+放射線治療でした。部分切除の場合はほぼ放射線治療とセットになります。
全摘出の場合、広範囲に切除をするので、手術で完全に切除されたと判断された場合放射線治療は省かれます。
私はセカンドオピニオンをせずに早急に全摘することを了承してしまったのですが、後悔はしていません。
なかなか決められない性格なので、先生からこの方法しかありません!と決めてもらった方があきらめがつくから。逆に判断する時間があると、余計な情報まで拾ってきて判断ができなかったかもしれません。「再建」が想像以上にキレイに仕上がったというのもありますね。
乳房全摘+再建の一時再建に
電話で乳房全摘出を告げられてから3日後、ダンナさんと診察に行きました。
細胞診の結果、全摘出で決定していました(涙)
どんなに足掻いたところで、部分摘出に診断が覆ることは皆無。
告知された直後は取り乱したけれど、この時点では受け止めていました。
皮下乳腺全摘出という手術法で、大胸筋を残した状態で乳腺をくり抜きインプラントを充填する同期再建です。
同時再建とは外科医が癌を摘出し、形成外科医が再建手術を行うというもの。
一度に癌摘出と乳房再建ができるため、手術が終了したあと、乳房が無くなるショックがないというのが大きいメリットです。
次回は再建手術についてお話ししたい思います。
まとめ
乳房全摘か温存するかは、乳がんのステージではなくガン細胞の広がりによって決まります。
一般的にしこりの大きさが3cm以下の場合は温存できるとされています。胸が大きめの人は3cm以上切除しても美観が損なわない場合は温存が可能です。
私はステージ0にも関わらず、病巣の広がりが5cmだったため、全摘することになりました。部分的に切除したところで、見た目がかなり変形してしまうということでした。
全摘と言われてしまっても、今は乳房再建という道があります。
言われたときはショックですが、キレイに胸を作ってもらえますよ!