乳癌だと聞かされ、全摘だと告知されたのが2日前。そして手術日は1週間後。
ちゃんと乳癌に向き合う時間もないまま決めてしまったけれど、全く後悔はありません。
乳房全摘出が決定的となり、乳房全摘であれば再建手術を受けると決めていた私は、形成外科の先生と乳房再建手術についての面談を行いました。
乳房再建の手術は2パターン
全摘出になったら可能であれば絶対乳房再建手術を受けようと決めていました。
若い時のように水着なることもないし、人に見せるワケでもない。でも私はやっぱり女だから純粋に胸がないことに耐えられないという理由です。
趣味の温泉めぐりに堂々と行けなくなると人生の楽しみを一つ失うことになるなというのもあります。
乳房再建手術とは、乳癌手術で失った乳房を再び作り直す手術です。
癌を取り除く手術は外科が担当で、乳房再建は形成外科の先生が担当します。
私の場合、非浸潤がんでも癌の広がりが5cmもあり、部分切除をした場合、胸の大部分を取りのぞくことになるため全摘出になってしまいました。
主治医に電話で全摘を告げられた時は脳内がパンクしてしまい狂ったように大泣きしてしまいましたが、改めて診察で全摘以外に方法がないと説明されて落ち着いて納得することができました。
私には乳房を再建することが唯一の希望でした。
乳房再建をすることによって、新しい乳房を作ることができます。
胸を失った喪失感はかなり軽減されることになります。
自家組織とインプラントのメリット・デメリット
形成外科の主治医から自家組織とインプラントそれぞれのメリットとデメリットを聞いた上で、画像を見せてもらいました。
乳房再建手術には大きくわけて、自分の体の組織を使って(自家組織)再建する方法と、人工乳房(インプラント)による再建する2通りの方法があります。
私が印象に残っている双方のメリット・デメリットは次のとおりです。
自家組織による乳房再建
<メリット>
- 背中やお腹など自分の組織を使うので、あたたあみのある乳房が作れる
<デメリット>
- 背中やお腹に20~30cmくらいの大きな傷が残る
- 手術時間が癌の手術と合わせて6~7時間かかる
インプラントによる再建
<メリット>
- 手術時間がトータルで3~4時間位と短い。
- 修正がしやすい
- 乳房以外に傷を作らなくて済む
<デメリット>
- 仕上がりが人工的でややかたく、冷たい感じがする
自家組織での再建方法は、お腹の肉を使った「副直筋皮弁法」や背中の肉を使った「広背筋皮弁法」があり、どちらを選択するかはもともとの胸の大きさや垂れ具合で決まります。
ちなみに私の場合、自家組織での再建だったら背中の肉だねと言われました。(広背筋皮弁法は胸が小さい人向けだと後で知ったw)
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乳房再建の手術回数は?
乳房再建手術は、乳癌手術と同時に行う【一次再建】と、乳癌手術後一定期間をおいてから行う【二次再建】の2種類があります。
【一次再建】でも1回の手術で乳房を完成させる【一次一期再建】とエキスパンダー使用後に完成させる【一次二期再建】があります。
乳房再建手術は乳癌手術が終わっていればいつでも望む時にできるので、乳癌手術と同時か期間をおいて再建するのかは手術を受ける人の気持ちひとつです。
私は手術後に胸がないというのは精神的に耐えられそうもない、手術は極力少なくしたいという理由で【一次一期再建】を選択しました。
再建してみると確かにニセモノのおっぱいだけど、愛おしくてたまらないです。大事に大切に扱っています。
まとめ
私はインプラントによる再建手術を選択しました。
普通であれば、時間をかけて手術方法を決めるものですが、私はたった15分ほどの診察で決めてしまいました(^_^;)
ただ、手術で開いてみないとわからないこともあるので、もし何らかのことがあったら、急遽エキスパンダーを使用するかもしれないという忠告は受けました。
セカンドオピニオンを受けずに決めてしまっていいの?と会社の同僚にも心配されましたが、手術日が既に決まってしまったので、今更後戻りできませんでした。
もともと優柔不断で迷いやすい性格なので、この方法しかないと言われたほうが前に進めます。
今はさっさと手術を決断して正解だったなと感じます。
もし温存することにこだわっていたら、残っていた癌細胞が再び目を覚ますことになっていたかもしれません。やっぱり命が一番大事だから。