2015年12月、乳がん検査の結果で「要精密検査」という結果を受けました。
超音波(エコー)検査を受けしこりが見つからなかったものの、マンモグラフィーの微細な石灰化が気になるということだったので、細胞診の検査機械のあるS病院を勧められました。
マンモの画像で見る限り経過観察でもいいとも言われたのですが、結果をはっきりさせたい私は迷わず精密検査を受けることを選択しました。
もし経過観察を選んでいたら・・・。
きっと私のがんは1年後もっと大きくなっていたでしょう。
乳がん検診で要精密検査。エコー(超音波)検査へ
がん検診を受けて1か月後、がん検診の結果がでました。
過去何度かがん検診を受けてきたけれど、結果を聞きにいくのは本当に怖いものです。
乳がんと胃がんで1回ずつ要精密検査になったことがあるし・・・。
大腸がん、肺がん・・・と他の検査は陰性判定を下されるなか、乳がんは「要精密検査」。
マンモグラフィーでごくごく小さい石灰化の粒が集積しているのが発見されました。拡大を繰り返してやっと見えるくらいの小さい石灰化の集合体でした。
乳がん細胞が増殖するときにその一部が死滅して石灰沈着が起こったり、がん細胞の分泌物にカルシウムが沈着したりすることがあることを石灰化と呼ぶ。
石灰化が見つかったからといって全てが悪性ではなく、微細な石灰化が線状(乳管の中を這うよう)に存在したり、局所に固まって集っている場合は悪性が疑われます。
小さな石灰化の集合体であったり、乳管の中に線状に広がる、乳首を中心に三角形のように広がってたりなどパターンがあります。
私の場合は、拡大を繰り返してやっと見えるくらいの小さい石灰化の集合体があり、悪性の疑いがあるという所見でした。画像の真ん中のようなマンモグラフィ画像でした。
指摘されてから胸の奥が急にざわざわ・・・と。どーんと突き落とされるような気持ち。不安が波のように押し寄せる・・・。
ちなみに乳がんに似た病気もあります。
乳腺症のようにしこりができて痛む病気でも8割は良性だったりします。
マンモグラフィーの画像に白い影が映っていたとしてもほとんどが良性なのです。
医師が言うには、「もし悪性だったとしても小さいから一部だけ切除すれば済みますよ」と。
そうだよね。癌だとしても本当に極小サイズだし、さっさと取っちゃえばいいんだよね。と最悪の結果でもいい方に考えるようにするしかない。
マンモフラフィーの所見から急遽超音波(エコー)検査を受けることになりました。
エコー検査を呼び出される間の張りつめたような緊張感。
病院の廊下が薄暗くて冷たい空間の中にひとり私がいるような風景は今でも忘れません。
エコーに何も映りませんように!!と心の中で何度も強くお願い。困ったときの神頼み。がんじゃないことを祈るしかありませんでした。
エコー(超音波)検査でわかることと検査内容
どーんと突きつけられた「要精密検査」。
間髪入れずにエコーを受けることになりました。
T病院にはエコーの検査機械があり結果がその場ででるので、どっちつかずの不安な気持ちを引きずることがないのが幸いでした。結果は早いほうがいいもんね。
エコー検査でわかることは「しこりの有無」。
超音波(エコー)検査とは、高い周波数の音波を乳房にあて、はねかえってくる反射波(エコー)をコンピューターで画像化してその様子を診断する検査です。
モノクロ画像でしこりのある部分は黒く映ります。
乳腺エコーの画像はこちらから→ エコー写真 神戸博愛病院HP
横になった状態で乳房にゼリーを塗ってから乳房の上で超音波を出す機械を動かします。
四方動かして何か所が画像を撮っていました。寝ている状態でもモニターで画像を確認することができます。
男性医師(といってもおじいちゃんだけど)だからかなり恥ずかしいです。
でも不安感の方が恥ずかしさを上回っているので、とにかくしこりがないことだけを祈っていました。
医者の「ん?!」というつぶやきすら不安が増すのです。
結果は「しこりなし」。
(なぁんだ。よかったー^^)
「普通だったら経過観察なんだけど、心配だったら細胞診の機械があるS病院を紹介しますよ」と。
私は何とか年内にはっきりさせて(検査結果時は12月)気持ちよく新年を迎えたかったのでS病院への紹介状を書いてもらいました。
もしこのまま経過観察だったらきっと私のがんはもっと大きくなっていたのかも・・・と思うと、精密検査を受けておいて本当によかったです。
ちなみにエコー検査の費用は私の場合ですが3割負担で2650円でした。
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エコー検査とマンモグラフィーのメリットとデメリット
端的に言ってしまうと、
マンモグラフィは「石灰化に強い」。超音波は「しこりに強い」。
超音波検査とマンモグラフィのメリット・デメリット
超音波検査
<メリット>
- 小さなしこりを見つけることができる
- 乳腺の発達している閉経前の人でもしこりが発見しやすい
- 被ばくなどの害がまったくないので、何度でも妊娠中でも受けられる。
<デメリット>
- 検査する人の技術の差がでやすく、人によってはがんを見落としてしまうことがある。
- がんでない良性のしこりも拾ってしまう。
マンモグラフィー
<メリット>
- 石灰化を見つけることができる
- 50歳以上の乳がんの早期発見に有効。
<デメリット>
- 乳腺の発達している若い世代の乳がんを見つけにくい。
- 少ないけれども被爆するので、何度も続けて受けることはできない。
- 妊娠中や妊娠の疑いがある場合には受けられないことが多い。
つまり、初期の乳房内の石灰化を見つけるのが得意なのがマンモグラフィで、しこりを見つけることが得意なのが超音波(エコー)検査です。
一般的にマンモグラフィーは検査技師は誰が担当になっても、同じ結果が得られることが多いのですが、超音波(エコー)検査の場合、経験豊富な医師と経験が浅い医師とでは技量の差がはっきりでます。
私はマンモグラフィーで引っかかって、超音波(エコー)検査では陰性でした。
はじめてのエコー検査では60歳代位のベテラン医師で、要精密検査で受けた時は執刀回数1000回以上のベテラン乳腺外科医。ベテランに診てもらったのでかなり安心感はありました。
実際手術した時もしこりは発見されませんでした。
やはり、はじめの乳がん検診は乳腺外科があるところかベテラン医師が担当するところがおすすめです!
まとめ
エコー検査とマンモグラフィどちらの検査を受けたほうがいいのか?という疑問については、エコー検査とマンモグラフィどちらも受けることをおすすめします。
そもそもエコーとマンモでは検査の性質が違うから。
病院での精密検査ではほとんどが両方の検査を受けます。市区町村の乳がん検診では触診のみか触診+マンモグラフィーしか選択できず、再検査の時にエコーを受けます。
しかし、人間ドックの場合費用はかかりますが一度にいろいろな検査ができるのでとても便利です。
人間ドックだったら初めから超音波(エコー)検査を受けることも可能です。